別人に変わるしかないのはわかっているけれど、 ほかのだれとも違う自分であることからは逃れられない。 連載中のZ級BLアクション小説 『GONZO』 の閲覧者がわたしだけであるのは仕方ないとして、 あれを公開するようになってから 『ぼっちの帝国』 のKENPが完全に死んだ。 作品の善し悪し以前に作家の人格そのものに難がある。 たとえわたしと接点のない人気アカウントであってもわたしが共感できるようなツイートをした途端ごっそりフォロワーが減る。 ましてわたしは自分が共感できることしか書けないのでだれからも決して肯定されない。 にもかかわらず一方で、 適切な客筋にリーチできていないだけなのでは、 この地上のどこかには千人くらい読者がいるのではという妄念がどうしても拭えない。 わたしの顧客はソーシャルメディアにはいない、 Amazonにも楽天にもBWにもHontoにもいない。 インターネットにはいない、 かといって実店舗にも、 こんな醜い棚で売られたくないという違和感しかないから、 やはりそこにもいない。 それらはどれもテレビの客層と重なっていて、 わたしはそうした感性に適性がない。 だれからも一度として好まれたためしがなく、 そのような人間であることが最大の障壁になっている。 流通手段ももうちょっと何かましな手はないものかと調べてみた。 いかにも民主的みたいに装っている新サービスも、 どれもこれも結局は既得権益というか、 既存の価値観から一歩も出ないスノッブな世界であることを思い知らされるばかりだ。 出版の民主化をうたうWordPressでさえも近頃は押しつけがましく感じられ、 学習コストは厭わないから自由にやらせてくれ、 と思わずにいられない。 やはりわたしの言葉は
ここではない場所
連載 第271回
