よう、 ひさしぶりだな。 おれだよおれ。 建てなおしたサイトが機能するか確かめるために書いている。 読めたなら機能したってこと。 だれに話しかけてるかって? おれだよおれ。 ほかのだれがいる? 答えはわかっているのにアクセス解析のプラグインを入れたり消したりしている。 ゼロから微動だにせぬ計測値を眺めるためというよりは、 大きな石をひっくりかえして気色の悪い虫が逃げ惑うのを観察する、 どっかのだれかを警戒してだ。 しかし侵入され荒らされたところで困ることはたいしてない。 また潰して建てなおすだけだ。 お一人様サーバ楽犬舎にしてもしかり、 どのみち投稿は七日で消える。 おれは無価値という匿名性に護られている。 愛されぬ代わりに侵されもしない。 しかし爆弾が降りそそげば奪われはする、 こんな惨めな人生でさえも。 奪われた人生の脆弱さを15年前に痛感した。 だれもが怯えて身を寄せ合うそんなとき、 おれだけは人間の皮を剥がれて醜い丸裸にされた心地で、 独り異なる不安を乗り切らねばならない。 もうあんな惨めな思いはしたくない。 なのになんでだれもがおれの加害者のような連中に票を投じるのか。
前回の投稿は8月。 小説は3月に区切りをつけて新人賞に出した。 書くために目標がほしかっただけで、 もとより受かるとは思っていない。 実際に応募するまでもなかったが、 出さねば何のために書いたかわからない。 何のためでもない。 ただそういう病気だから書いた。 知能と発達に障害を抱えた老人にやれることはほかにない。 書かねば自分がだれかわからなくなる、 それだけの話で、 だからいま自分がだれなのかわからない。 知能と発達に障害を抱えた老人というだけだ。 さっさと次に取りかからねば。 書くものは決まっている。 おれをこんな化け物にした連中についてだ。 その準備のために前のが片づいてからさまざまなことをやった。 まずTex Shuraのキースイッチやキーキャップ、 トラックポイントキャップを換装し、 書くのに適したキー配置に調整した。 滑らかと評判のOil Kingなるスイッチは重すぎたのでばねを交換した。 0.8uの矢印キーに合うクラシックな見た目のASAプロファイルを二種類、 黒と小豆色の地に白
部屋も整頓した。 歩いて15分のホームセンターで配線モールと板きれを、 百均で金網やフックを買ってきた。 床を這って見苦しく邪魔だった配線を壁に伝わせ、 金網とフックを駆使して、 突っ張りラダーラックにケーブルモデムや無線ルータや電源アダプタを固定した。 越してきた当初から考えていたことだ。 ラダーラックのつっぱり棒は構造材がない箇所の天井板を浮かす。 そこで板きれを挟んでみたがこれは大差なかった。 机脇にあったプリンタは部屋の反対側、 ベッドの頭側に配置した。 16inchのモバイルモニタや、 時計にしているiPhone6 Plusも壁にもたせかけた金網にフックで固定した。 すべてがあるべき状態に落ち着いた。 残る不満は20年前、 間に合わせで買った無印の本箱。 15年前の3月にほかはすべて無事だったのに、 ただひとつ落下して破損した酒瓶のせいで染みがついている。 おなじ酒でその2年前に購入した限定品のThe Beatles Mono Boxの化粧箱も汚れた。 その音源も詰め込まれた資料も前の小説に使い倒した。 ゆくゆくは箱も中身も処分し、 見栄えのする棚なんかを買って、 通販用に仕入れた商品を保管する場所をつくりたい。 落選が確定して改稿を終えたら資料は用なし。 撤去はその先のお楽しみだ。
社会的にどこまでも無価値で有害なだけの老いた化け物。 書いたものになんの価値もない。 わかっているのに応募した直後、 落選に傷つく夢を見て、 内心どこかで浅ましい期待があった自分に気づいて驚いた。 わかっていても落胆する、 といえば (自分にとって) 聞こえはいいが、 この期に及んでまだ価値があるとでも思っているのか、 半世紀も何を学んだのかとわれながら呆れた。 かくも長きにわたり生き恥さらして学んだのは、 欠陥遺伝子を抱えて異常者らのもとに生まれ、 支離滅裂な虐待をされて育てば、 這い上がるべくどれだけ努力したところで社会の害にしかなり得ぬ事実だ。 そんな
こっちが逃げ隠れる一方で向こうはやりたい放題。 気晴らしだか石器時代だか知らないが、 ど・こ・に・し・よ・う・か・な・AI・様・の・い・う・と・お・り⋯⋯なんつってノルマをこなすタップ一発、 子どもたちをばらばらにし瓦礫の下敷きにして、 株価や原油価格を操作してぼろ儲けする事業のために、 スリーマイルは再稼働しデータセンターは乱立、 気候変動に弾みをつける気温ばかりか、 ドメイン代もサーバ代もついでに日々の食費までも、 目の玉が飛び出て軌道上を周回するほど上昇して支払えなくなった。 しょうがないのでドメインもサーバも一本化し、 楽犬舎とおなじVPSにメールサーバとWordPressのサイトを建てた。 友人と月に一度飲むのをやめて、 36年間の悪習である酒自体をきっぱりやめ、 コンビニもスーパーも高いので薬局で買い物。 蛋白質は2kgで3980円のプロテイン、 ビタミンは錠剤と198円の900ml野菜ジュース、 満腹感は一斤98円の食パンと5玉258円の冷凍饂飩で満たすようにした。 色気づこうが喪中だろうがポテトチップスはもとより食さぬ。 おかげで月の食費が23000円に収まり、 どうにか暮らしていかれるようになった。 しかし世の中をこれだけめちゃくちゃにされておきながら、 がんばっているからとか何とかいって、 いまだあの手の輩を支持する連中はなんなのだろう。 自分も奪って儲かる側にいるとでも思っているのか。 よその土地の見知らぬ人生を奪ったその爆弾は、 奪った富をもたらすどころか、 あんたの頭上にも降りそそぐというのに。
他人がどうなろうが何も感じぬ若者が増えているという。 飼い犬まで殺されたと知るまでは加害者に同情し、 惨殺された老婆には何の憐れみも感じぬ態度こそがいまや標準のようだ。 人間の価値が貶められ排除される時代。 見苦しいものがなくなるのはいいことだ、 自分や犬は価値がある、 ということなのだろう (じゃあってことで顔写真をひっこめて犬のアヴァターを前面に出した⋯⋯権力のかわいいイヌです、 わんわん)。 かくまで他者への想像力が喪われたのはソーシャルメディアの功績だ。 いいねやリツイートで祝福されたい連中は、 貶める相手を求めて鵜の目鷹の目、 議会を襲撃し図書館を焼き、 治安維持法やら国旗損壊罪やらに拍手喝采。 かたや人間を書くものこそが他者への想像力を育むので、 政治家とテック企業にとっちゃ商売の邪魔。 排除されたくなければ営利出版は適応するしかない。 結果この世の中だ。 だれもが尻馬に乗って錯覚するが実際に儲かるのは結託した政治家とテック企業ばかり。 おれを化け物にした連中に媚びる才覚はあいにく持ち合わせない。 もう人間ではないから媚びたところで
